こころざし課題図書(平成21年8月度)
“こころざし”平成21年8月分課題レポートは、中級都市の「B級グルメ」戦略・新たな価値の創造に挑む10地域/ 関 満博 著 でした。
その時に提出した私のレポートを以下に掲載します。
1.新たな価値の創造に挑む
本書の中に、何度も「新たな価値の創造」という言葉が出てくる。
高齢化の進展や人口減少のために、従来型の地場産業の育成、企業誘致、新産業創造などは、特定の地域を除いては現実性の乏しいものになってきた。日本の大半の地域では、これまでと異なった角度から、新たな可能性を模索していかなくてはならない、という記述があった。
地域の経済をどうしたら活性化できるのか?イベントをたくさん行えば活性化できるのか?観光客を呼び込めば活性化できるのか?豊かな生活とはどういう生活なのか?持続可能な社会とはどういう社会なのか?高齢化・人口減少社会に突入した現代に突き付けられた課題は多い。
本書のなかにイノベーションとは、日常的なことを新たな視点から捉え直すこととの記述がある。発明とは、既存の物同士の新たな組み合わせともいう。
しかし、そのためには、より広い視野で、より高い次元で物事を捉え直す視点が必要になる。あるいは、物事の本質的な部分を見通す力が必要になると思う。
上杉鷹山の話の中に、人々の常識な考え方や態度を変え、心に火をつけ、やる気にさせたことが最大の成功要因であるとの説明がある。人の意識・価値観・考え方はなかなか変わらない。しっかりしたビジョンを持ったリーダーが現れないといけないのだと思う。ビジョン・ミッション・パッションがリーダーには必要だというが、次世代リーダーを目指す私たちは、3つのションを身につけるように努力するとともに、現代の私達に与えられた課題にどういう解答をするのか、自分の視野を大きく広げて、自分なりの答えをだし、小さいながらも解決への一歩を踏み出す必要があるのではないかと思う。
2.地域資源の活用
地域には様々な資源がある。自然(天候・海・川・風・水・土地・・・)、森林資源、海産資源、
農業・工業の技術、歴史、文化、コミュニティー、
人材、等々
これらをどう生かし、何を作りだすのか、が知恵の使いどころだ。原材料としての資源、エネルギー源としての資源、これまで資源として利用されていなかったもの、あるいは加工されず原材料のまま出荷されていたものも見方によっては、産業として育てられるかも知れない。
そのために、地域で手に入るものを、地域で加工し、地域で循環させることを行うべきだとおもう。そのためには、技術革新や新しい連携の仕組みが必要となってくる。そうして得られたものを域外に売り、外貨を稼ぐことにつながれば、地域の産業の活性化にもつながるのではないか。
3.仕事を作る
上杉鷹山のすばらしさは、多くの仕事をつくり、自助・互助の精神を作り上げたことだと思う。仕事を通じて生きがいを感じ、働くことの喜びを藩内のさまざまな階層の人々に与えたことだと思う。武士も農民も「自助」の精神で生産に加わったという。官の方々は、行政サービスといって新しい仕事を作りだすのは上手であるが、はたしてそれらは本当に必要な仕事であるのか?自助や互助の精神ではなく、行政に頼ってしまう現代の風潮を作ってしまってはいないか?物を作り、人々に喜ばれるものを提供することで、双方が物質的にも精神的にも豊かになる仕事を作りだしていかなくてはいけないと思う。
4.「ものづくり」による産業振興
仕事をつくり、雇用を生み出すためには、「ものづくり」による産業振興が欠かせないと思う。地域力を生かし、地域の循環を作りだすということをキーワードに、新しい価値の創造に挑戦をしていきたいと思う。
一から、何かを創り出す作業は、とっても難しいけれど、とっても楽しい作業だと思います。 そして、それを大きく育て、実らせる過程もやりがいがあると思います。 農耕民族である日本人には、土を耕し、種をまき、環境に合わせ条件を整えて、栄養を与え、育て、実らせる、という事ができる感性を持っていると思います。
もう一度、地域の中に、生活の現場に、必要とされている事を解決していくという視点が大事だと考えています。
以上
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