社員への手紙 その28
今回は、平成15年12月26日に書いた1月度の手紙です。
拝啓
寒冷の候、年の瀬に向かい慌しい毎日をお過ごしのことと思います。年末らしく寒さが厳しくなってきました。風邪がはやっていますが、体調を崩されないようにご自愛ください。今年は、一部の方を除いて、最低3日の休みは取れそうです。甲斐正喜さん、川﨑薫さん、片桐建男さん、中島陸夫さんには、大変御苦労をかけます。高崎への出張工事のため1日しか休めませんが、体に気をつけ無事故で頑張って頂きたいと思います。
今年は、大変厳しい年でした。数多くの中小企業が倒産や廃業をし、多くの失業者を作りました。大企業はリストラを繰り返し、多くの従業員の犠牲を踏み台に何とか回復基調を作り出しました。公共工事はさらに減少することが予想されています。繰り返しお話しているように経済自体が縮小していく中で、仕事量が減っていくことは避けることが出来ないことです。昨年より今年、今年より来年、仕事のやり方も中身もレベルアップしていかなくては、減少していく仕事量や単価をカバーしつづけることは出来ません。常に変わりつづけることが大事です。小さなことの積み重ねが大きな変化を生み出します。
1月から2月にかけて、希望する方に、CADの講習を受けさせるという案内をしました。図面を読みとる力、平面的な図面から実物を思い描く力が大事だとの考えからです。忙しい合間ではありますが、この講習に限らず、常に自分の能力を磨いていくために、多くのことに挑戦して頂きたいと思います。お金の面でも時間の面でももっともっと自分に投資すべきです。会社もできる限りの応援をしていきます。
「松下電器は何を作っているところか?」と尋ねられた松下幸之助が「松下電器は人を作るところでございます。あわせて電気器具もつくっております。」と答えたと言う逸話が残っています。「事業は人にあり」、つまり人が養成され、能力を向上しつづけなければ、事業は成功するものではない。という考え方を表したものです。厳しい時代になればなるほど、その会社に勤める人一人ひとりの真価が問われる時です。会社の売上や利益は会社の総合力に対する評価と行ったことへの対価でしかありません。
厳しい環境になればなるほど、原点に戻る必要があります。
いま我が社が持っている「動員力」「誠実に取り組む姿勢」が、これからますますお客様に評価される時代になっていくと思います。これらの特徴を強みとして発揮するために全員の力の結集が必要です。来年こそみんなの頑張りを成果に結び付け、みんなで分け合えるようにしたいものです。
新しい年が、皆さんにとって、良い年になりますように!
敬具
会社の力は、人の力。 人の力は、考え方×熱意×能力で発揮される。
能力は、日々の積み重ねで身についていくもの。 熱意は、なりたい自分ややりたい事がはっきり描けた時に湧き出てくるやる気やモチベーション。 考え方は、何のために働き、生きるのかという価値観や意識。 人間力を上げていくしか、会社が繁栄する方法はない。 そう痛感する毎日です。
以上です。
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