社員への手紙 その29
今回は、平成16年2月1日に書いた2月度の手紙です。
拝啓
寒さが和らいで、春がすぐそこまでやってきました。花粉症の方には辛い時期かもしれませんが、一方で花が咲き誇り、桜の楽しみな時期でもあります。三寒四温の気温の変化に惑わされることなく、体調を崩さないように気をつけましょう。
今月は、私が今読んでいる本の紹介をします。万代恒雄さんが書いた“信じたとおりにいきられる”という本です。以下にそのまま引用します。
人生のさまざまな出来事を他人のせいにしたり、社会のせいにしたりすることは全くの的外れであることをよく理解しなければなりません。私たちは人との交流の中で生きています。しかし人が何を言い何をしようと、それを取り込んで選択し、決断し、実行したのは自分なのです。ですから、いかなる事態が生じようとも、その責任は自分にあって他人にあるのではありません。
人生が自分の信じ選択したとおりに展開してくると、自分の人生をよくするのも、悪くするのも自分次第ということになって、生きていく心がまえの大事なことが理解できるでしょう。ところが他人のせいにしていると、そのことがなかなか分からないのです。他人のせいにするのは、一番楽な方法です。都合の悪いことが生じるのも、喜ばしいことが生じるのも、結局は自分のまいた種を刈り取っているのですが、都合の悪いことを他人のせいにしてしまえば、自分はいつも責任がないことになります。これはなかなか居心地のよい世界なので、人はすぐにこっちの道を選んでしまいます。
では他人に責任がないのかといえば、全くないとは言い切れません。社会が乱れ政治が混乱すれば、犯罪や貧困が増加します。こういう現象は過去に人類が数多く経験してきています。犯罪者を弁護する立場の人が「社会が悪い」という言い方をするのもあながち見当はずれとはいえません。親がきちんと育てなくては、子供がちゃんと育たない事例もたくさんあります。また、人間は人とのかかわりの中で生きていますから、信じてだまされたり迷惑をこうむってその影響が及んでくることも否定できません。
しかし、それでも他人のせいにするのは間違いなのです。というのは、自分の人生は自分で信じているとおりにしかならないからです。何事によらず自分が本気で「できる」と信じた事は実現するし、「できない」と信じていれば成就しないのです。他からの影響をうけるとき、受ける側の人間もそうなるように信じたのです。自分にマイナスになることを自分は信じないというかもしれませんが、それは人間心理の表層の考えに過ぎず、深層ではそのように信じていたのです。気をつけなくてはいけないのは、私たちは自分で考えるほど自分に正直ではないことです。
むしろ他人を偽るよりも自己を偽ることのほうが多い。だから自分に不都合なことが他人の影響によって生じたと思われるときは、そのことを自分の心が受け入れたと解釈すべきなのです。人生はまさしく、あなたの信じたとおりに展開している。その責任はあげて自分にあり、他人にあるのではありません。
今年から、産業医を認定しました。黒木胃腸科内科の黒木先生です。社員全員の健康状態に気を配って頂いています。特に健康診断で要精密・要観察と記載された方の中で高血圧・糖尿病・肝障害の方には直接先生から指導をして頂いています。しかし、程度の差はありますが、ほとんどの皆さんが何か問題を持っています。全員が家族を背負う大事な体ですから、生活習慣には、十二分に気をつけてください。 敬具
健康が全ての基本です。 心の健康と体の健康を管理できるのは、自分しかいません。 すべての事を素直に受け入れられるように、日々精進したいと思う今日この頃です。
以上です。
コメント