こころざし課題レポート(平成22年11月度)
延岡市工業振興ビジョンへの提言として、まとまってはいませんが、今、思う事を以下に記載します。
振興ビジョンの大きな問題は、ビジョンの担い手が増えて行かない事ではないか、と思います。
工業振興ビジョンの中に記載のある、ビジョン設定の着眼点に基づき今一度見直すべきではないでしょうか。 ①中小企業のコアコンピタンスに注目、②あらゆる地域資源の見直し、③過去と現在の産業構造から、新たな産業構造を創造する、等、振興ビジョンの中には、非常に大事な視点が記載されています。 非常に変化の激しい現代、状況は刻一刻と変化をしています。 繰り返し議論を重ね、絶えず計画を練り直す必要があります。 官民一体となって、毎年、延岡市のSWOT分析、日本や宮崎、延岡を取り巻く環境の変化、地場企業の強み弱み等について討議をしていくべきだと思います。
そうすることで、ビジョンや計画の担い手が増えて行くのではないでしょうか。ビジョン推進会議は、実行に関わっている人や団体が、自ら進捗をチェックし、実行のための課題とその対策を議論する場とした方が良いと思います。
もうひとつ、ものづくりシンポジウムで痛感したのは、全国の仲間との連携、関塾や全国の経営者、行政関係者との連携をもっと活発化しなくてはいけないという事です。 あらゆる手立てを講じての人脈づくり、ネットワーク作りをすべきと考えます。 行政の中にも特定分野のプロを育てるべきだと思います。 それぞれの組織の都合や立場を超えて、議論が活発になされなければいけませんが、それは、お互いがその道に精通している事が前提条件です。そして、行動力もまだまだ不足していると感じました。 中国へ進出すべきかどうかは、未だよくわかりませんが、グローバルな視点を持つ事は不可欠だと思います。 早急に関先生を団長に、いまや世界のものづくりをリードする中国の現状を視察に行くべきだと思います。場合によっては、大胆な規制緩和をして、もっと企業の活力を大きく引き出さなくては、世界では戦えないかもしれません。
中核企業との連携においては、現在の取り組もうとしている機械のマーケットは本当に参入可能なマーケットサイズなのか? 顧客は地場企業の参入を本気で望んでいるのか? 大学を巻き込んで、新しい機械の開発を目指す道はないのか? いつも問い続ける必要があるかと思います。
一次産業との連携に関しては、宮崎県として食品加工分野の産業を振興すべきだという声はよく聞きますが、具体的な取り組みにはなっていません。 例えば、ヨーロッパ等の食品加工産業を徹底的に調査する等をしながら、ベンチマーク企業を見つけたり、技術提携先を見つけたりする必要があるのではないかと思います。
また、ものづくりシンポで提案された“チョウザメサミット”のように、他地域との連携も図るべきかと思います。 B-1グランプリのように競争と協創を創り出す事はできないでしょうか?
人材育成に関しては、 次世代の産業教育、中小企業人材の職業教育、経営者の起業家精神育成など、行うべき事はたくさんあり、そのどれも時間のかかる事です。 地道に活動を継続し、学校・産業界・行政の連携をさらに強くしていかなくてはいけないと思います。 以上
以上です。
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