あたらしい豊かさ
この世を生きて行くうえで大切にしている事、仕事をするうえで大切にしている事、人それぞれだと思いますが、今この価値観も大きく変わっています。日本が高度成長をして、物質的な豊かさを求めていた時代には、家族のために一生懸命働いて、家を建てて、車を買って、家電製品を買って、ときどき旅行に行って、みんなと同じものを持ち、同じ暮らしをする、という事に幸せを感じていたように思います。大量に生産し、大量に消費し、大量に廃棄する、という事が豊かさの証と考えられていました。しかし今、地球の資源に限界が来ているといわれます。地下資源、水資源、食料、エネルギー、CO2排出、など様々な問題が明らかになって、このまま今の生活や産業を続ければ、10年と持たないという人もいます。継続可能な社会を作るために私達は何を考え、どう行動するべきなのか、今考えなくては手遅れになる可能性があります。
今、宮崎県は県の総合計画を策定しています。その中で、「未来を築く新しい『新しいゆたかさ』への挑戦」という基本目標の「新しいゆたかさ」とは、ということについて議論をしています。
新しい豊かさの形とは、どういうものか? 幸せとは、どういう状態をいうのか? 改めて、考えてみる必要がありそうです。ブータンという国は、GNHという指標を作りました。①精神面の幸福、②人々の健康、③教育、④文化の多様性、⑤地域の活力、⑥環境の多様性と活力、⑦時間の使い方とバランス、⑧生活水準・所得、⑨良き統治、についてバランス良く考えています。
経済至上主義では、持続可能な社会が作れないという事だけは明らかです。それでは、どういう社会、どういう産業構造を作っていけばいいのか、7代先の事を考えて行動するというインディアンの考え方を参考にし、根本から仕組みを作りかえて行く必要がありそうです。
経済至上主義では、持続可能な社会が作れないという事だけは明らかです。それでは、どういう社会、どういう産業構造を作っていけばいいのか、7代先の事を考えて行動するというインディアンの考え方を参考にし、根本から仕組みを作りかえて行く必要がありそうです。
私達ものづくりを担ってきた製造業も、これからの産業のあり方について、改めて大局的に考える必要があります。働くということの目的は、“お金を稼ぐ”、という事だけではありません。仕事を通じて、人生に大切な事を学び、社会とつながり、より充実した人生を送るために欠かせないものです。一方で持続可能な社会に転換していくために、いま動かなくては、手遅れになりそうな気がします。
以上
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