社員への手紙 その6
平成14年3月28日の手紙です。
「桜の花も咲きほころび、本格的な春がやってきました。すべてのものが躍動感あふれて活動し始める時期です。
また、卒業、入学の時期でもあります。私たちも、入社したときや何かを始めたときの気持ちを思い出し、新鮮な気持ち、新しい視点で物を考え直してみてはどうでしょうか。
次のようなたとえ話があります。
公園の造成作業をしている3人の土木作業員の話です。
一人の作業員に何をしているのか、たずねました。
「わたしは、穴を掘ったり、芝生を植えたりしています」と答えました。
二人目の作業員に、たずねました。
「わたしは、公園を作っているのです。後2週間ほどで完成します。」
と答えました。
三人目の作業員に、たずねました。
「町の憩いの場となる公園を作っています。子供たちが遊んでも危険のないように、工夫をしています。」と答えました。
私たちは、製品を作るときや工事を行うときにお客様が使うときのことを考えて作業をしているでしょうか? 同じ物を作っても、何を考えて作っているか、何処まで配慮して作るかで、出来上がる物も違ったものになってくると思います。また、自分が行っている仕事の意味や目的を考えていれば、仕事の張り合いも違ってくると思います。
私たちは、仕事をしていますか? 単なる作業をしていませんか? やらされるだけの作業ではなく、目的や意味と全体の中での自分の役割を考えた積極的な意味での仕事をすることが大事です。
私たちの作る製品は、お客様が毎日の仕事で使って下さる製品ばかりです。毎日、この機械があって助かるな~と思って使ってくだされば、どんなにうれしいことでしょうか。物作りのプロとして、誇りをもって仕事をしていきましょう。 」
“何のために”を考える事の大切さを教えてくれる話です。仕事自身に優劣や上下はありません。どんな思いを持って、仕事をしているかで、その人のやっている仕事の価値がかわります。
今日の自分は、しっかりとした思いをもって、仕事をしているのかな?
以上
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