PTCセミナーへの参加
昨日は、3DCADベンダーのPTCさんのイベントに参加しました。 二日間にわたり、東京で行われ、様々なセッションの中から3つを選んで聴講しました。 昼食の会場では、各種製品の展示もされていて、とても興味深く説明を受けました。
実は、3DCAD・Pro/ENGINEERの製品活用事例のほかに、楽しみにしていたのが基調講演です。ローランド・ベルガー社の遠藤功会長のお話が聞けました。 遠藤氏は、「現場力を鍛える」、「見える化」などの本を出されており、日本の“ものづくり”にエールを送り続けている方です。本日も日本のものづくりへの力強いメッセージが伝わってきました。
講演のテーマは、「『日本品質』で世界を制す」です。 その内容を記録しました。
1.日本企業は何をすべきか。
いまは、次の50年の成長曲線の始まりの時期、目の前の大きなチャンスに挑戦しよう。 鳥の目(潮流・風を読む)、虫の目(土のにおいを嗅ぐ)
1)大胆な戦略転換
・脱コモディティ
・プレミアム立国
・「体格」ではなく、「体質」で競う
2)足元の競争力強化
・現場力の復権
・「体質」を創り出すのは、現場
・「人」中心の経営
・コストセンターではなく、バリューセンター
2.日本品質で攻めるための課題
1)「不満でない」から「大いに満足」「感動」というレベルに高める。
2)感性に訴えかける品質を作り込む。「ワクワクする」「ときめく」
3)機能的品質と情緒的品質の両方の優位、プレミアム品質を目指す。
3.品質におけるプレミアムというポジショニング
1)必要な3要素
・ストーリー(物語性)、サプライコントロール(希少性)、サービス(機微性)
2)プレミアム創造のために
・現場力の再強化、「つなぐ化」の強化、顧客と一緒に作る。
4.ノリを良くする。 多くの日本企業は今、“ノリ”が悪い。
会社全体でまずはやってみるという、雰囲気、気分、ムード作りが必要。
ノリのいい会社になるために、トップの言葉が重要
“やってみなはれ”
日本のものづくりの未来を作るために、“日本品質”を創造する事が大事だと、言われていました。 そして、そのためにやるべき事を4つにまとめられました。
・ 「体格」ではなく「体質」勝負をする。
・ プレミアム品質で勝負をする。
・ 現場力とつなぐ化を強化する。
・ そして、ノリを良くする。
日本の製造現場をよくご存知の方だからこそ、日本の現場の強さと品質の高さを、今後の日本のものづくり企業の強みとして磨くべきだと、おっしゃっているのだと思います。
これからの製造業の生き残り戦略を考える上で、とても参考になりました。
以上
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